「Warm Hot Pot」は、基隆市の海鮮をフィーチャーした鍋料理店で、店内のデザインは海のイメージを強く反映しています。海といえば青を思い浮かべますが、この店では暖かいアプリコットイエローを採用し、店名の「Warm」を色彩で表現。同時に、食欲を刺激するという色彩心理学の理論に基づき、赤と黄色を用いています。
天井には、暖色系のカーテンを波をイメージした形で配置。これは、港や海への記憶と深く結びついており、新たな美学的解釈と引き出しを試みています。また、この空間は基隆市が北台湾最大の港町であることを記録しています。
店内に足を踏み入れると、まっすぐに伸びるスペイン製のセラミックタイルが視覚的な延長線を作り出し、客を奥へと誘導します。また、豪華なトーテムが描かれたタイルは、17世紀の基隆のスペイン植民地時代を思わせます。このように、モダンなデザインが地元の歴史の時間軸を巧みに組み込んでいます。
食事エリアの壁面には、緑豊かな垂直庭園が配置され、視覚的な饗宴と自然の雰囲気を拡張しています。新鮮な緑色の野菜と響き合う緑豊かな垂直庭園は、台湾の生物多様性を反映しています。
この店舗は、海洋文化と豊かな海鮮で溢れる台湾最北端の都市、基隆市に位置しています。ここでは多くのレストランが、料理の海鮮の新鮮さを強調しています。そのため、内装デザインを通じて旗艦店を際立たせ、店舗のブランディングを支援することは大きな課題でした。最終的に、デザイナーは暗色と黒色を選び、暖色系の黄色と自然のイメージ(海の波、木の模様、緑の植物)を組み合わせて、モダンな都市と日本の人間的な状況の両方のスタイル空間を形成しました。これにより、ブランドのユニークさと暖かく快適な食事の雰囲気の二つの主要なニーズを満たすことができました。
このデザインは、2020年のA' Interior Space, Retail and Exhibition Design Awardで銀賞を受賞しました。この賞は、優れた専門性と革新性を示す、最高のクリエイティブで専門的に注目すべきデザインに授与されます。これらのデザインは、強力な技術的特性と素晴らしい芸術的技巧を備え、優れたレベルの卓越性を示し、ポジティブな感情、驚き、ワンダーを引き立てます。
プロジェクトデザイナー: HUANG CHUNG CHUN
画像クレジット: HUANG CHUNG CHUN
プロジェクトチームのメンバー: HUANG CHUNG CHUN
プロジェクト名: Warm Hot Pot
プロジェクトのクライアント: HUANG CHUNG CHUN